パジャマの型紙を探したときに金子俊雄先生の本と出会い、かっちりしたメンズ服を縫ってみたくなった。
メンズパンツを女性が穿いてもフィットするのか?
男女で骨盤の形は大きく異なると言われる。
『誌上パターン塾』を見ながら自分の体型に合わせてレディースのストレートパンツの型紙を作り、金子先生のメンズの型紙と比べたら、ほとんどサイズに差がなかった。
念のため、メンズMで試作してみると、ウエストもお尻もパツパツだ。
こんなこともあろうかと、金子先生の型紙ではぬいしろを大きく取ってウエストもヒップも少しずつ広げられるようにできている。
後ろで3cm幅出ししたらジャストサイズになった。
パターンチェック
- 前後パンツ4枚
- ベルト2枚
- ポケット向こう布2枚
裁断から縫製まで2〜3時間でできた。
型紙の丈を直すときに大きなミスをしていたことがわかり、パターンチェックして救われた。
上記は凡ミスだがこれまでの経験上、特に、複雑な型紙ほどパターンチェックをした方がいいと感じた。
本番の生地を裁ってから補正に悩むより、試作の段階で試行錯誤する方がやり直しもできるし、むだが少ない。
材料の準備
- 生地は、春に日暮里のNAGATOウール館で購入したトロピカルだ。サラサラした薄手の生地で縫いやすかった。
「夏のウールならこれが最高だよ!」と親切なおじさんに勧められ購入した。
2. 裏地は東レのサップ。
3. スレキはネイビーのブロードで代用した。
4. ベルト裏の滑り止め(マーベルト)なんかは省いても良かったのだが、「使ってみたい」ただそれだけの理由で、わざわざ専門店から取り寄せて使用した。
楽天の『谷町テーラー』で個人向けの取り扱いがある。
使用した感想は、夏物であれば暑そうなので、本に書いてある通り(p23)ブロードなどで代用する方が良さそうだ。
5. インベル(ベルト芯)も手芸用品店で売っている婦人用のものとは仕様が異なる。
本に紹介されているのは「エクセル66《薄地》」という商品でアイロン接着タイプの芯だ。なければ、硬めの接着芯をベルト裏前面に貼ることで代用できる。
私は、Amazon内『ボタン・裏地のヤマモト』で取り扱っている『ルーバン』という商品の狭幅(33/58)タイプを使用した。
しなやかで硬さがあり、紳士用スラックスにふさわしいベルトができた。市販されているベルト芯はどうみてもイマイチなので、次回からこちらを利用したい。
6. うっかりしたのはファスナーだ。いつものように安価なフラットニットファスナーを買ってしまい、「なんでこんなちゃちなやつを買っちゃったんだろう……」と思った。
平日オカダヤに金属製ファスナーを買いに行ったら、ものの5分で加工してもらえて工賃は100円だった。
裁断
型紙は14もあり、ウールの裁断・印つけだけで3時間かかった。
細かいパーツははぎれを利用しようとして接着芯まで貼ったのに、裏表が逆だったことに気づき泣く泣く捨てた。
スーツやコートを仕立てるようなウールは140cm幅のものが多いようだ。
2mも買ったら生地が余った。本来1.5mくらいで十分だろう。
パンツのベルトは元々生地を節約するため2枚をはいで仕立てる仕様になっているが、尺の都合で1枚仕立てに変更した。
裁ち目かがりが長すぎる
前後パンツのぬいしろは全て「裁ち目かがり」で始末した。
なにも考えず色糸を使用したものだから、あっという間に下糸が尽きた。つまり、上下で120mを一気に使い切ったということだ。
かがり縫いには色糸ではなく、余っている黒糸なんかを使えば良かった……。
ここまで(パターンチェック〜裁断〜裁ち目かがり)に約3日かかった。
part2〜縫製編〜に続く!
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