福岡・筑後のアンテナショップ『うなぎの寝床』で購入した「現代風MONPE」を愛用している。筑後市の宮田織物によるしじら織を使用した、夏用の涼しいパンツだ。
猛暑の東京では「もうこれしか穿きたくない」と思うぐらい涼しくて毎日こればかり穿いている。
藍の先染めが濃く、2年穿き続けても少しも色褪せない。優れた織物だ。
ここのところ太ってしまい、ふくらはぎがキツくなってきたため、型紙を補正して新たに自分で仕立てることにした。
型紙
仕立て済みのMONPEと全く同一ではないが、ほとんど同じ型紙が販売されている。
S・M・Lの3サイズ。
『うなぎの寝床』の「現代風もんぺ型紙 大人用」 通販ページはこちら
絣の反物を使用して、幅37cm×5mあれば作れるように工夫された型紙だ。そのため、脇線が通常より後側にずれている。(自分で型紙を調整すれば脇線は真横に移動できる)
元々農作業着のため、お尻まわりはゆったり。格好よく見せるためふくらはぎがスリムになっている。
足首にゴムが入る仕様だが、私は要らないので省略した。
股上はS、膝下はMサイズの型紙を流用し、股下は自然につながるように型紙を引き直した。
念のため、シーチングで仮縫いもした。シーチングは硬いのでふくらはぎがやや突っ張る感じがしたが、生地を変えれば、もう少しゆったり着られるはずだ。
生地
楊柳で服を縫うのは初めてだ。
5cm角に切って水に浸けると、シワが縮んで横1cmぐらい縮まった。乾かしてから手で引き伸ばすと簡単に元に戻る。
これは単にシワが伸び縮みしているだけだから、縫うときは考慮しなくてよいだろう。
つまり、洗濯すると横が縮むが、穿いているうちに伸びてストレッチ性がある。そういう生地だ。
伸びがある分だけ膝が出やすい心配がある。
11番針60番糸で普通に縫える。
横が伸びやすいので、薄地縫いと同様に両手でしっかり押さえてテンションをかけた方がよい。
ロックミシンも難なく掛けられた。バイアス部分は差動を使った。
縫製
ポケットの三方向、膝当ての上下はロックミシンで予めかがっておく。
膝当ての縫い目は曲がると表から目立つので、手縫いした。
生地を節約して、110cm幅の中央に型紙を配置し、両側に前後半身ずつ置いて片側ははいで使用した。
片側のみ、シームポケットを付けようと思えば付けられるが、生地が伸びそうなので付けなかった。
他は縫いやすく、3時間ほどで縫い上げることができた。構造が単純なので手縫いでも簡単に縫えるだろう。
ウエストは細いゴムを2本入れることにより、強度を保ちつつ、ソフトな感じがする。
完成
- 生地: APU HOUSE 楊柳ドライクレープ(ネイビー)
- 材料費: 2,199円
- 型紙: うなぎの寝床「現代風もんぺ型紙 大人用」
- 製作日数: 1日 縫製3.0h
- 完成: 2022年7月11日
田舎のおばあちゃんが、よく楊柳のブラウスやもんぺを穿いていた。炎天下に農作業をするので涼しくて動きやすく、理に適っていたのだろう。
私も室内だが暑いところで動き回るので、涼しい生地が最高と感じる。
楊柳は柔らかいので、膝当てがあってもすぐに膝が出そうなのと、頻繁に膝をついていると擦り切れそうで心配だ。
家事や労働に耐えられるパンツと言えば、中厚で、摩擦に耐えられる丈夫な生地の方が向いているだろう。
その点、宮田織物のしじら織は耐久性も抜群。色も良かった。並べてみるとブルーの濃さがこんなに違う。
カジュアルウェアとしては洗いざらしのようなドライな色もよいが、仕事着となると、もう少しはっきりした濃さが欲しいと思う。良さそうな生地を見つけたら、また作りたい。
実際に穿いてみて、楊柳は伸びやすく形が崩れやすいため、ボトムスには向かないと感じた。
この後、しじら織でもう一枚作り、こちらは丈夫で涼しいので愛用している。
ぬいしろを十分に付け、縫い合わせとロックミシンで二重に縫うのが丈夫に縫う秘訣だ。
黒のしじら織、良かったよ!
今年はこればっかり穿いていた〜!
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