からし色で夏の終わりから9月頃まで着られるトップスが欲しくて、型紙を探した。
型紙
『白いシャツを一枚、縫ってみませんか?』(2016年)よりノースリーブシャツ
Aラインは苦手だが、風が通り涼しい利点がある。2本のプリーツで縦感を強調するので骨ストの私にも着やすいと考えた。
9号の型紙をアレンジして使用した。
生地
いつものHINODEYAのダブルガーゼを使用した。
ダブルガーゼは暑いときは汗を吸い逃し、涼しいときは肌との間に暖かい層ができる感覚で、体温調節に優れる。洗うたびに柔らかくなり、肌あたりがやさしい点も好きな理由の一つだ。色や形を変え、次々に作りたくなる魅力がある。
伊藤まさこさんの本では、白のブロードを使用している。用尺は110cm幅で130cm。
糸と副資材
- スパン手縫い糸
- ボタン直径10mmのもの 1つ
- 接着芯(ダンレーヌR111)
- 伸び止めテープ(ハーフバイアス)
- バイアステープは共布で 12mm幅・180cm
制作費用は1,738円。(生地1,353円、糸が165円、ボタンが予備含めて220円。)
苦労した点
ボックスプリーツの縫い方
最初のプリーツでいきなり苦労した。どこを縫い合わせるのか仕様書に記載がない。
こんなふうに2つのプリーツの裏側中心をそれぞれ縫い合わせるのが正解のようだ。
縫った後、プリーツを畳んでみたら2つの幅がわずかに違うのでほどいてやり直した。
少しでも縫い目が曲がっているとプリーツが歪んでしまう。
ブロードは張りがあるのでまっすぐに縫いやすく、ガーゼは難しい、そういうことだろう。
以前に似たような形のブラウスを作ったことがあり簡単にできたので、タカを括っていたら、大まちがいだった。
- 1タック→簡単
- 2ボックスプリーツ→2つのプリーツの大きさが揃ってないといけない。難しい!
サイズ選びでミス・あきが小さすぎる
サイズ選びを失敗してしまい、着づらくなりそうだったので、首元のあきとアームホールの大きさを変更した。
次回同じ型紙で作るとしたら11号を選び、身幅を左右10mmずつ縮め、首元のあきを少し大きめに変更するつもりだ。
工夫した点
脇スリット・縫い方《例》
プリーツが広がる形なので、すっきり見えるようにサイドにスリットを入れた。
1. 脇は折りふせぬいして裾まで10cmを残した。ここは試着して、インナーが見えないギリギリの長さにとどめた。
スリット部分のぬいしろは5mmに切り揃える。
2. 裾は三つ折りにして縫う。
このとき、前後の長さが合わなくて無理矢理揃えた。プリーツを取った関係で前が長くなりやすいのかも!?? 後ろは5cmぐらい長めにしても格好いいと思う。
3. 幅15mm・長さ25cmのテープ状にした別布(材料外)を両面テープで仮止めした上、縫い付けている。このように上部で屋根型に折り返して前後に渡すのがポイントだ。
4. 完成。動きによって内側の柄がチラッと見えたり、見えなかったり。
スラッシュあきの仕様
初めて挑戦したスラッシュあき。意外と簡単だった。
私は背中が見えるのがいやでギリギリまで狭くしている。
スラッシュあきの幅が狭すぎるとぬいしろが少なく・強度が弱くなるので要注意だ。また、着たときに下部に余計なふくらみが出る。
次回作るときは、1〜2mm上部のあきの幅を広げるつもりだ。
仕様書を見ても糸ループのやり方が理解できなかったため、別のやり方を採用した。
一般的にはこの動画のように、「鎖編み」することが多いようだ。
ボタンは大好きなチェコの糸ボタン。平べったい形ゆえに、後ろ手でも通しやすいのが利点だ。
完成図
感想
簡単そうに見えるノースリーブのブラウスだが、やってみると難しかった。同じ本を見て作ったVネックの長袖シャツより倍くらい難しい。
ノースリーブなんて、どんな型紙で作っても大差ないと思うのは素人考えで、襟ぐり・袖ぐり・肩紐の幅など、どこを取っても個性があることがわかった。
Tシャツのように伸びる素材で首元がリブなら、かなり首が詰まった形でも苦しくないのだが……。伸びのない素材で作る服は、鎖骨周りや肩の動きを制限しないように体に応じたゆとりを持たせないと苦しい。
制作にかかった日数は4日間。すべて手縫いだ。余分な補正がなければもう1日早くできただろう。
できてしまえば、細かな苦労を忘れるくらい軽くて着心地がいい。お気に入りの1枚となった。
コメントはこちらから(お気軽にどうぞ)