リックラックで型紙とワッフルニットを買ってスカートを作ろうとしたら、縫い伸びてうまく行かなかった。
この記事ではなぜ縫い伸びるのか。どうしたら防げるのか。私が試したアイデアを紹介する。
ニットが縫い伸びる理由
縫い合わせの際、下の生地は「送り歯」によって送り出される。一方、上の生地は下の生地との間で摩擦が生じ、少し遅れる。上下の進むスピードのズレにより、生地が伸びて波打つ。
押さえの下に紙やすりをはさんで縫うと、ザラザラが上の生地に食い込んで送り出す力が強くなり、伸びを抑えられる。
また、縫うときに手で引っ張って伸ばすことがないように、両手の動きにも気を配る必要がある。
ビフォー・アフター
ミシンの設定を変えなくても、「やすりを挟んで縫うだけ」でこれぐらい差が出る。
ロックミシンの押さえは長いので、奥までしっかり挟んで、ズレないようにゆっくり進めた。
ミシンの設定《例》
直線ミシン(エクシムプロ9600)
- 14番針
- 60番糸
- 縫い目の大きさ3
- 押さえ圧1
- 糸調子3ぐらい
ロックミシン(糸取物語)
- 11番針 2本
- 90番糸
- 縫い目の大きさ3.0
- 縫い幅7mm
- 糸調子自動
- 差動0〜1.5
ミシンの設定は下手に変えると逆効果のこともある。
ロックミシンの針を14番に変えたときは、振動・作動音が一段と大きくなりミシンに負担をかけただけで、結局伸びた。また、針糸2本だけ60番を使うのも、かえって伸びが大きいように感じた。
針は11番。糸は90番、もしくは60番に統一して縫うのがよいだろう。
リックラックからのアドバイス
リックラックでは型紙を買った人向けにフリーダイヤルで質問を受け付けている。
なんでもかんでも柔軟に答えてくれるというものではないが、最低限のヒントは得られる。
今回相談したところ、
「このワッフルはそこまで伸びやすい生地ではありません。特別なことをしなくても縫えるはずです」と言われた。
ちなみにホームページに掲載しているロックミシンを使った作品は、全て11番針、60番糸を使用しているそうだ。
感想
「そこまで伸びやすい生地ではない」と言われたが、縦地で1.5も差動を使うのは、私からしたら十分伸びやすい。
今回のことでは家庭用ロックミシンの限界を感じた。つまり、工業用ミシンなら、いちいちやすりなんか挟まなくても縫えるだろうし、もっと伸びやすい生地でも美しく縫えるのが当たり前。
本格的にニットを縫うには、もっと上位の機種の方がストレスなく縫えるのかもしれない。
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