祖母が若い頃に着ていた洋服を譲り受けた。
認知症になる前の祖母はセンスが良くおしゃれな人だったから、今見ても「なかなかいいな」と思うものが多い。
古くさいところ、自分の体に合わないところは少しだけ手を入れて、ドシドシ着たい。
抽象柄のツーピース
こちらのツーピース、上着のボタンがビジューみたいにキラキラしてこっぱずかしいので取り替えた。
柄が派手な分、ボタンはひかえめの方が気分が落ち着く。石垣みたいな柄に合わせて四角っぽい形のものを選んだ。
180円×5=900円
こういうものはちょっとの違いが、大違いだ。
スカートはウエストがキツいので自分で幅出しをした。
ウエストダーツが2本ずつに入っているところを、1本ずつほどいて幅を広げた。
62cm→74cmにリフォームするとピッタリだった。30〜40代の頃の祖母のウエストの細さには驚くばかりだ。
二重襟のワンピース
白い付け襟にリボンタイを結ぶデザインが昔風だ。母が言うには、こういう襟が昔流行ったらしい。
付け襟とリボンはじゃまくさいのでほどいて取ってしまった。この方がすっきりして柄が引き立つ。
黄色の地に、たぶん、パンジー(三色すみれ)の柄かな。
ブラックフォーマルブラウス
ジバンシィのブラウス。タグに「ハイフォーマル」と書いてある。
ジョーゼットのように柔らかく滑らかで気持ちのいい生地だ。
肩パッドを外し、ボタンを交換した。
ぬいぐるみの目のような丸ボタンから、一部に刻みが入った個性的なボタンに変更した。
230円×6=1,380円
ブラックフォーマルゆえに、あえて、このように光沢をおさえたボタンが選ばれているのだろう。よく考えて、同じくらい光らないボタンを選んだ。
わずかな違いだが、ほんの少し印象に変化が生まれたと思う。
フレンチスリーブブラウス
紫陽花のような、花火のような……集合体柄。おもしろい柄だ。
こちらはボタンが安っぽいので変えた。
ぐるりと縄で編んだような飾りのあるボタンだ。全体の印象を左右するほどではないが、気になるものは気になる。
230円×1=230
こちらは、着映えがする形なので夏の普段着として気軽にドシドシ着たい。
ボタン選びのコツ
古い服も今見るとかえって新鮮だ。
しかし、ボタンは例外で、個性的なボタンほど古くささが目立ってしまう。
付け替えたい服を全て持っていき、オカダヤのボタン売り場で時間をかけて選んだ。
オカダヤでは、安価なシャツボタンとジャケット用の高価なボタンとでコーナーが分かれており、行ったりきたりして選んだ。
気合いを入れて作るジャケットやコートならば、1つ400円以上する高価なボタンを付けるのもいいが、たまにしか着ないワンピースやブラウスなら、200〜300円が限度と考えた。
形で少しだけ個性を出して、色は単色でなじみやすいものを選んだ。これならボタンだけが悪目立ちすることなく、時代の変化に耐えられそうだ。
昔から、実家の母は洋服を捨てるときにいちいちボタンを外して取っている。そうして大瓶にボタンをいっぱいに溜め込んでいるのだ。
ボタン選びは案外、時間のかかる作業だ。母のように手持ちから選ぶことができれば、わざわざ買いに行く時間とお金を節約できるというわけ。
私も今度から、ボタンははずして取っておきたい。
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