骨格診断ストレートタイプだ。チャームのあるデザインはことごとく似合わず、シンプルなシャツ、ジャケット、Vネックのニットなどが似合うとされている。
もしや、基本のシャツスタイルを網羅した教則本が1冊あれば、それで事足りるのでは……?と思い、挑戦してみた。
『シャツ&ブラウスの基本パターン集』
表紙に「各パーツを自由に組み合わせるだけでオリジナルデザインが作れます」と書かれている。1〜15号まで5サイズの型紙付きだ。
これなら、私のような初心者でもなんとかなりそうだ。
シャツ・ブラウスの区別とは?
シャツ(ワイシャツ)は男性用下着が起源で、元は背広やジャケットの下に重ね着するものとして作られた。前あきで襟やカフスがついているものを一般的にシャツと呼ぶ。
一方、ブラウスは女性向けに1枚で着られる上衣として作られた。ゆったりとした作りのものが多く、デザインも変化に富む。
参考:『シャツ&ブラウスの基本パターン集』p21より
今や女性がジャケットを着るシチュエーションも多く、シャツとブラウスの境界はあいまいだ。
この本ではシャツはよりシンプルなデザインで、長袖を中心に上着の下に着られるデザインのもの。ブラウスは装飾性が高く、女性の体の丸みに合わせたゆったりとしたデザインのものとして分類され、掲載されている。
私が考えたデザイン
- 半袖ブラウス→途中でノースリーブに変更した。
- バストダーツを1本
- 前立ては2つ折の比翼仕立て
- ボタンではなくスナップ止めにして中に隠す
- 襟ぐりに台襟を追加する
- 襟幅をほどよい大きさに調節する
ブラウスの型紙をベースとしてシャツっぽく、マニッシュな感じを目指した。

この本の欠点として、細身の袖のデザインがなく、太いシャツ袖かふくらんだブラウスの袖、いずれかしか選べない点が不満だ。
初めは妥協してタックスリーブの予定で裁断していたが、途中で気が変わりノースリーブに変更した。
どんな生地で作るか?
今回は、ちょっと硬めの質感を求めてオックスフォードを採用した。
オックスフォードは地厚で、夏以外のスリーシーズン向きだ。(実際に作ってみて感じたが、ノースリーブには向かない。)
シンプルな平織りでは、ブロード、ポプリン、ローンなどがシャツ向きと言われる。ローンは薄手でドレープを表現するのに向いている。
平織りではほかに、シャンブレー、ダンガリーなど縦横の糸を変えて霜降り状に織った生地もシャツ素材としてよく見かける。
おおまかに下調べして生地の特徴を知った上で、実際の質感や色はお店で確かめてから買うのがおすすめだ
参考:服地の基本がわかるテキスタイル事典
作り方
巻末に掲載の5作例のうち、デザインが近い「比翼仕立てのベーシックシャツ」を参考に進めた。
- バストダーツを縫う。
- 前端を始末し、前立てを作る。
- 前後を肩で縫い合わせる。
- 襟を作って付ける。
- 脇を縫う。
- 袖ぐりの始末。(同系色のバイアステープで。)
- 裾を三つ折りして縫う。
- スナップボタンを付ける。
スナップのつけ方を調べて、穴の外側に結び玉を作る方法を初めて知った。今まで自己流で適当にやっていたので勉強になった。
参考:キレイに縫えるソーイングの基本
最難関:袖ぐりの始末
共布でバイアステープを作ったのが仇となり、袖ぐりの始末が難航した。何度やり直しても表がつれてしまう。
母に相談したら「オックスフォードは厚いから、見返しをつけるよりは色味を合わせてバイアステープの方がきれいにできるはず」と言われた。
市販品のバイアステープを買ってやってみたら、きれいにできた。ちょっとの違いが大違いだ。


感想

前立てを比翼仕立てでスナップ止めにするのは、われながらいいアイデアだったと思う。
一番上のスナップは、なしでも良かったかも。もしくは同系色の布を使用して「くるみ」にするのが良さそうだ。
この本を買った当初は、ペプラムとか、いろいろ作りたいな〜と思っていたが、1つ作ったらへとへとになった。
生地選びに慣れないうちは、作例の写真を見ながら「この生地で作るとこうなる」とイメージしやすい普通のパターンブックの方がいい。1つ作って勉強になった。
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