『茅木真知子ホームクチュールセレクション』を見て、ダブルガーゼのガウンにひと目ぼれした。
着心地よさそうで、いい感じだ。
この本はコンセプトがおもしろい。茅木先生がこれまでに出版したソーイングブック23冊の中から、もう一度作りたい服を選び、少しずつ今(2015年)の気分に合わせてデザインをアップデートしている。
このガウンは、1995年に出版された『ホーム スイート ホーム』からの再録。
茅木先生が長い間愛用したものを原型に、背中にタックを1つ取りポケットを付けて、生地もやわらかいダブルガーゼに変更した旨が記されている。
1. 型紙
『茅木真知子ホームクチュールセレクション』より。9〜13号までの3サイズ。
着丈は3サイズ共通で109.6cm。あまりに丈が長いので薄紙に写すときに長さが足りなくなり、裾を10cm短くした。
このような大きい型紙は、全部にぬいしろを付けようとすると紙が多めに必要になる。と言って、付けたり付けなかったりすると、裁断のときにまちがいやすいので気をつけなければ……。
私は袖を裁つときまちがえて、ぬいしろが足りなくなってしまった。
結果としては、着丈10cm・袖丈3cmカットでちょうどよかった。
2. 用尺
いつも通り、HINODEYAで購入した。色はモカ。用尺は114cm幅で3.6m。
昨今の情勢で品切れが多いが、登録すると「再入荷お知らせメール」を送ってくれる。
渋めのカラーなら、ダブグレーやペールグレーなども良さそう。明るい色ならミルキーブルーやアンティークミント、モーブパープルが好みだ。
ガーゼは縮むので、必ず水通しした方がよい。
3. 副資材
糸以外に用意するものはない。
接着芯もなし。
ガーゼが柔らかいのでアームホールの始末も共布のバイアステープでできた。
4. 工夫した点
「ブラウン1色だとつまらないかな??」という気がして、ポケットは別布でやってみることに。久留米絣のはぎれを使いパッチワークした。
和服っぽくなり、おもしろい仕上がりになった。
5. 苦労したところ
後ろ中心のタックについて寸法が書いていないので、適当に(横2cm・長さ7cm)やってしまった。
後から考えたら、ここは襟の寸法から逆算して合わせるべきだったのでは? タックの幅が小さすぎると、襟の長さが足りなくなるかもしれない。
襟はバイアス遣いのため、伸びやすい。
縫っているときは気づかなかったが、かなり伸びてよれてしまった。失敗だ。
感想
今回、紐とポケットに初めて挑戦した。なんでも初めてやることには学びがあり、おもしろい。
襟付けは伸びて広がってしまったが、ガーゼだとくたっとした風合いゆえにそんなに粗が目立たない(気がする)。
はおってみると、薄く軽いのにあたたかで心地よい。
直線距離が長いだけで、工程は比較的単純である。手縫いでも5日でできた。
生地を変えて、また作ってみたくなる型紙だ。
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