日暮里に繊維商店が立ち並んでいることは昔から知っていた。
実家の母がしょっちゅう行っては生地を買い込み、在庫を増やしていたから。
最近母がおとなしいので「用はないけど、元気?」と電話したら、
「うーん、元気だけど、家にこもりきりで楽しいこともないしね……鬱々としてるよ」
「それなら、いっしょに日暮里に行こう!」
と誘った。
「ベビーロック」の工房を無料で見学した
荒川区では地域活性化のため『ふらっとにっぽり』というビルを建て、日暮里繊維街を訪れた人に利用してもらおうと、動画を作って宣伝している。
場所は日暮里駅から300mぐらい。繊維街の中にあってアクセスは良好だ。
2階の創作スペースではワークショップを開催し、ミシンの使い方を教えたりしてくれるらしい。
また、5階の工房ではロックミシンや工業用ミシン、パターンメイキングソフトやレザー加工機などを置いて、時間単位で利用させてもらえるという。
(有料。レンタルミシンは当初から利用可能。他の大型機器は5月よりサービス利用開始予定)
Twitterで見て「ここ行ってみたいよなー」と思い、母と予定を繰り合わせて2人でふらっと行ってみたら、たまたまオープン初日だった。(=2021年2月16日)
見学方法
- まず、入り口で体温測定、消毒を済ませる。
- 受付で施設の利用目的を告げる。(「ベビーロック工房の見学です」など)
- 5階受付で氏名、連絡先を記入する。(感染防止対策)
- 順番に係の人が案内してくれる。
レンタルミシンの利用もできる
- 職業用高速直線ミシン
- ロックミシン
- カバーステッチミシン
- ハンドステッチミシン
1台につき1h1100円でレンタルできる。2月中は予約不要、3月より電話予約可。
1度に借りられるのは1台まで。
糸は用意されている中から「使い放題」のサービスが550円で利用できる。
詳細はこちら:レンタルミシン 日暮里 : ベビーロックスタジオ
どんな機械があるのか?
- デジタル刺繍機(ブラザー)
- 鳩目かがり用ミシン(ブラザー)
- かんぬき止めの専用ミシン(ブラザー)
- 工業用ミシン
- 革を削る機械
- UVを利用したデジタルプリンター(ローランド)
- レーザー加工機(アクリルや革などの切断、彫刻ができる)
- アイロン&バキューム仕上げ台
などなど……
スタッフの方に丁寧に案内していただき、楽しかった! 興奮した!
カバーロックなんて普通の人が何に使うのか、疑問だったが、ニットを多く縫う人にとっては裾や襟ぐりや袖の処理がきれいにできるので、欠かせないらしい。納得。
母は「刺繍やってるところが見たかったなー。見本があればいいのに……」
私は「《衣縫人》と《糸取物語》を両方使ってみたい。あと、革を削るやつ、厚い革を縫うときに便利!!」
たまたま初日に知らないで行ってしまったため、空いていて最高だった!
日暮里で買い物している人たちも、まさか、近くにこんな素敵な施設がオープンしているなんて知らないんじゃないかな。
コロナ禍が落ち着いたら、連日大盛況となり、整理券が必要になるにちがいない……!
1階の休憩コーナーでは、本来買い物の合間にちょっと座ってお茶を飲んだりできるはずだが……現在は感染防止のため、休憩するにも氏名の記入が必要となっている。
いくつもある「トマト」のお店
次に、母の案内でトマト本店を訪れた。
持参したはぎれを見せて「これと同じような生地はありますか?」と聞いたら、「2F一番奥のトレーナー生地のコーナーにあります」と教えていただいた。
まさにそっくり同じような生地があって、驚いた。
表はスウェット、裏は起毛。素材は綿。真冬用の生地だ。
しかし、こんな厚いものは家庭用ミシンではとても縫えそうにない。
もうすぐ冬も終わりだし、起毛までは要らないかな……。ポンチニットとか、圧縮ウールがいいかな〜〜と周辺の棚を見て考えた。
母は母で「ポンチニットがこんなに安いなんて!! この間パキラで5,000円分も買ったのに。ワンメーター700円なら、練習用に買いたいぐらい」
「練習はいっぱい在庫持ってるんだから、使わないどうでもいい生地でやりなよ……」
この後パキラも見に行ったが、イメージに合うものがなく、トマトに戻って購入した。
トマト本店の隣はアーチ館といって、1階は特価品ばかり扱っていた。2階は現在改装中のため、立ち入りできない。
その隣のノーション館が手芸用品やパーツを扱うお店。1階のみ。
わーーー、広くて品揃えも豊富だ!!
パキラ ニット館
母が好きだという「パキラ」のニット館は、やや高級路線のためか私が訪れたときは閑散としていた。
あまり売り場が広いと目移りしすぎて品物を選べないし、迷子になるので、専門ごとに品物の絞り込みがされている専門店は買い物がしやすいように思う。素敵な生地がたくさんあって、見ているだけで眼福だ。
ワゴンセールの中にもよさそうな生地がたくさんあり、つい、財布の紐がゆるみそうに……。いい生地を見かけると、買い込んで積んでしまう人の気持ちもよくわかる。母のように遠方からわざわざ交通費をかけて来るなら、なおさらだろう。
次回は駅から近い、本店の方もゆっくり見てみたい。
革のAnd Lather
最近レザークラフトにも興味を持っている。といっても厚い革を扱うのは難しいだろうから、薄手のフェイクレザーをミシンで縫ったり、手縫いで小物を作ったりしたい。
「ふらっとにっぽり」の近くの交差点に革の専門店があったので、のぞいてみた。
はぎれが安い! なにかにポイントで使ったり、小物を作るのによさそうだ。
このお店、都内9店舗、浅草橋に6店舗と日暮里に3店舗もあるらしいので、今度革を探すときは行ってみよう。
*SHOP*(都内全9店舗) | 革のAnd Leather
終わりに
日暮里は新宿駅から22分。そう遠いわけでもないのに、今まで「遠い」イメージがあって行ったことがなかった。
これからは資材の調達に、ちょくちょく訪れようと思う。
問屋の性質上、合羽橋なんかと同じで、閉店時間が早いのには要注意だ。大体どこも5時半頃で閉まってしまうところが多い。
将来、趣味の洋裁で友だちができたら「日暮里オフ会」とかしたいな〜〜。楽しいだろうな〜。
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