初めて手芸や洋裁に挑戦するときに「レディブティック」のシリーズはおすすめだ。
共通のフォーマットで書かれた材料表や裁ち方の図が見やすく、初心者でも作りやすいようにレシピが工夫されている。
公立の図書館にも大抵何冊かあるし、人気の型紙は再録され、傑作選みたいなものにまとめられているから、そういう本を見ると好みのデザインを探しやすい。
この記事では『バッグ&ポーチベストレシピ』を参考にいくつかカバンを作ったら、なかなか上手にできたので紹介する。
型紙
『バッグ&ポーチベストレシピ』より、No.80のショルダーバッグをアレンジして作った。

大きさは2種類。このうち、大きいほうを2つ作った。
- 32cm幅×33.5cm×まち6cm
- 28cm幅×30cm×まち5cm
材料
- 表地:105×40cm
- 裏地:表と同じ寸法
- 接着芯
- マグネットボタン(省略可)
- 革テープ1.5cm×1.2m(自分で作ったり、織りテープや市販のひもで代用してもよい)

本体の生地の厚みが足りない場合は、かばん用の接着芯を使うといいよ!
針と糸
- 14番針、60番糸を中心として使用。
- ステッチと持ち手の縫い合わせには18番針、30番糸を使用した。
作り方
- 本体を表裏、それぞれ縫い、口のところを中表にして表裏を縫い合わせる。
- 裏地の縫い残したところからひっくり返して(どんでん返し)形を整える。
- ショルダーベルトを縫い付けて終わり。
アレンジした点
- マグネットは省略。(オカダヤで買ったものが強すぎていまいちだった)
- ショルダーベルトは既製品を利用し、接続部にDカンをかませて付け替え式に。
- 内側に、スマホが入るサイズのポケットを付けた。
本の手順通りに作ればなんの苦労もなくできあがるのだが……。
ポケットを付けたり、ショルダーベルトは手持ちのものを使ったりしたために、余計な手間がかかった。
まち付きポケット
製図は佐藤貴美恵『工夫されたポケットの縫い方』を見たら、簡単だった。(他の本は縫製の仕方まで丁寧に書いていないものがあって、製図〜縫製まで、膨大な時間をロスした)
角の縫い方はYouTubeを参考にした。
ほつれやすい生地を使用する場合、ポケット布もまちも全部端かがりをしてから縫ったほうがいい。
Dカンを付ける
まず、Dカン自体を買うのが手間だった。
新宿オカダヤだとゴールド・シルバー・いぶし色のほかに、玉虫色のものまで細かいサイズが揃っているが、他の手芸店ではあまり見ない。(ホームセンターのほうが種類がありそう)
20mm前後のものが適当だ。(あれば「山高」のタイプが縫いやすい)
カンの幅より2〜3mm細い仕上がりになるように芯を貼って紐を作る。
紐がしっかりしていないとヨレて美しくないが、硬すぎると縫いにくい。めんどくさいけど裏は別布にするとか、紐の芯は両面じゃなく片面にするとか……ミシンによっては工夫しないと縫えないだろう。
今回は着物のはぎれを使用し、本体と紐にカバン用の芯を貼った。
18番の針、30番の上糸を使用し、紐をはさんで、かばんの口2mmにステッチをかけ、紐のところだけさらに5mmで二重に縫おうとしたら、縫いにくくて苦労した。
完成品

- 表地:チノストレッチ
- 接着芯: ダンレーヌR222
- 裏地: シーチング


- 表地: 正絹着物
- 接着芯:清原「バッグの芯地 ミディアム」
- 裏地: ブロード

お気に入りの生地を最後まで使いきれてハッピー!
感想
自分で作ったカバンは、持ち物に合わせてちょうどいい大きさにできるところがいい。布製で軽いのも利点だ。
本には同じ型紙で2種類のサイズが載っており、拡大・縮小コピーをすればサイズの調整ができる。
紐を付ける部分は大きすぎても小さすぎても不格好だから、そこだけ手書きで元のサイズに書き直すとよいだろう。
(簡単にできそうだが、やってみるとすごーく難しい。初心者は型紙通りに作ったほうが無難)
生地は服地に使用した残りなので、既製のカバンのような強度は期待できない。1年使えば形崩れもするしあちこち擦り切れてくるだろう。
そうしたら、金具とベルトを再利用してまた新しいのを作るつもりだ。
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